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2018年6月 8日 (金)

貧脚のための100キロ講座

ゆっくりでいいんです。 by 中村さん

今年、2018年のぐんま。

自分がゴールして、帰りの前橋駅に向かう途中、半死にの女性を見ました。

彼女は道を間違えました。

だんえもんが声をかけようとしたとき、

「こっち!こっち! そっちじゃない!」

運営の方が大声で叫びました。

それに気づいた時の彼女の絶望的な表情。

たった5歩でさえ、戻らなければいけないショック。

彼女は動かない脚を動かして歩道橋に向かいました。

すれ違う時、

青白い顔に表情は無く、目は物を見ていませんでした。

無理をしたからです。

そんな状態で明日はどうするんですか?

体を壊したらどうするんですか?

皆さん

気狂いの遊びに真剣に取り組んではいけません。

これから書くことは、何の医学的知識あるいは専門的知識もありません。

ただ個人の意見です。経験で語る愚者の意見です。

でも

もう半死にを見たくないだんえもんからのアドバイスです。

ちなみに

だんえもん的に100キロの参加者を分けるとこうなります。

変態

強脚あるいは剛脚

一般参加者

貧脚

半死に

上から速い順です。

「車で行ったので電車の時間を気にせずさくさく歩けた」

もし電車で行っていたら始発の時間に合わせてゆっくりゴールする。

そんな変態な事ができない貧脚の為に。

まず計画です。

最初に、自宅から100キロ先はどこか調べてください。

歩いていけますか?

無理でしょう。

そうです、100キロなんて歩く距離ではありません。

やめましょう、やめましょう。

100キロなんて出ないことが、半死ににならない一番の方法です。

それでも出ますか?

そうですか、

正気を失っていますね。

仕方がありません。次のアドバイスです。

制限時間を自分の歩行時間にしてください。

制限24時間なら24時間でゴールです。

時速5キロで20時間、休憩を入れると21時間くらい。

そんな甘い予想は捨ててください。

半死に間違いなしです。

我々は貧脚なんです。

時速5キロです。

12分で1キロです。

我々はそのスピードで100キロ歩き続けることはできません。

夢を見ないでください。

そして覚悟してください、

13:00にスタートしたとすると、次の日の13:00にゴールです。

昼→夕方→夜→深夜→明け方→朝→昼

これが100キロの舞台です。

その間ずっと歩き続けるんです。

夜はライトつけて。

続いて準備です。

いきなり100キロは駄目です。

何かのイベントでせめて30キロくらいは歩いてください。

お勧めは日本スリーデーマーチです。50キロコースがあります。

が、なんでもいいです。

でも必ずイベントで歩いてください。

なぜか?

例えばつくば100キロ。

つくば100キロは13:00スタートです。

受け付けは12:30まで。

だんえもんはそのために08:00過ぎに家を出ます。

スタートした時点で5時間近く経っているんです。

途中の電車やバスで座れずに立っているときもあります。

朝起きたときから考えるともっと時間は経っています。

そこから100キロです。

そこから24時間です。

それを感じてください。

そして歩くときに時速5キロと時速4キロで歩いてください。

時速5キロと時速4キロの感覚を身に付けてください。

きっちりでなくてかまいません。

大体でいいです。

普通マップには途中の距離が載っています。

歩いた時間からその時の時速を計ってください。

そして自分が今時速5キロ以上か、時速4キロ以下か、その中間か、

常に気にして歩いてください。

さらにもう一つ。

スタート時の変な興奮を感じてください。

これは最大注意です。

みんな変に興奮してせっせと歩いています。

「俺は速いんだぜ」みたいな人もいます。

それを見ておいてください。

次に持ち物。

重要です。

変態達のザックは異常に小さいです。

100キロを休まずにさっさと歩けるから持ち物は少ないです。

彼や彼女たちにとって100キロはプレイなんです。

でも我々は違います。

あれやこれや心配しなければいけないことがあります。

持ち物に関しては各々あるのでこれを持っていけあれはいらないとかは言いません。

でも忘れないでください、

その荷物に水分が追加されるんです。

準備した荷物に水分足して担いでみてください。

それで100キロ歩くんです。

昼→夕方→夜→深夜→明け方→朝→昼

なるべく軽くしてください。

変態から学んだことがあります。

エイドで補給できるものはエイドで補給しろ。

エイドにあるものは担がなくていいんです。

エイドに何があるか。

事前の調査は重要です。

また、準備は前日までにすべてを整えておいてください。

最後の準備がスタートの受付になるようにしてください。

最悪当日コンビニで飲み物買うぐらい。

スタート会場でザックの中を覗き込んでいるようではいけません。

「あれはどこ入れたっけ?」

そんなことでは穏やかな気持ちでスタート出来ません。

「後で買えばいいや」

コンビニに入って買い物をしていると人が流れていくのが見えます。

焦りを生みます。

平静さを失うことが半死にの第一歩です。

テーピングをする場合は家でやってきてください。

会場でうまく張るのはそれなりの経験が必要です。

それではスタートです。

絶対に絶対に絶対にやってはいけないこと。

それはスタートの時に集団の中にいること。

最初は団子でノロノロかもしれません。

しかし徐々に変態集団がトップに出て引っ張っていきます。

それにつられて集団が動いていきます。

あるいは変に興奮してせっせと歩いている人もいます。

平静さを失ってはいけません。

心を穏やかにして、そして思い出してください。

我々は貧脚なんです。

スタート時点でのスピードが速すぎます。

「行ける所まで頑張って稼いでおこう」

これは正しい考えではありません。

せいぜい60キロくらいしかもたない脚を100キロまで引っ張らなきゃならんのです。

無理して行ける所まで行った所が限界点です。

そこからは半死にです。

いつ限界点を越えたか、実はそれは自分ではわかりません。

でも一気に半死にです。

夜中道端でうずくまって寒い。

そうなりたいですか?

スタートの時点ではスタートの集団の中にいないこと。

これが重要です。

もし集団の中にいてしまったら、

抜けてください。

抜けられそうなところで抜けてください。

ばらけ始めるとみんなサーっと行ってしまいます。

平静でいてください。

「みんな頑張ってくたばれ~」

それぐらいの心の余裕を持ってください。

せっせと歩いている事自体が無理をしているんです。

でもそうすると、前に離されます。

平静さを保ってください。

それが我々の実力なんです。

そのため必ず地図を見る癖をつけてください。

前の人についていくということは、無理をしているという事です。

100キロはすべての人がいつか自分だけで歩くことになります。

それが早いか遅いかだけです。

スタートして10数時間後、前にも後ろにも、そして街さえも人はいません。

寂しいと思ってはいけません。

実力だと認識してください。

歩き方です。

普通の歩き方では駄目です。

60キロの脚を100キロまで持たせなければなりません。

普通に歩くと60キロでアウトです。

小さく歩いてください。

小股です。

歩幅を狭くしてください。

地面をべたべた踏んではいけません。

静かに着地してください。

小股で静かに歩くんです。

これは普段練習が必要です。

職場でこれで歩いていると変な目で見られるかもしれません。

100キロ歩くんです。十分異常です。

人の目を気にしてはいけません。

職場でも平静さを失わないでください。

気がつくといつもの歩き方に戻っています。

「小股で静かに」 を常に意識していてください。

マメができたりして足が痛くなります。

さらに小股で歩いてください。

どこかをかばいながら歩いていると必ず別の場所が痛み始めます。

まっすぐ歩き続けることが重要です。

足の裏が痛くなったら直ちにその場で状態を見てください。

歩道の端でも構いません。

そして手当をしてください。

「ちょっとこのまま行ってみよう」

10キロなら問題ないでしょう。

100キロなんです。

それが別の痛みを誘発して、半死にへの道につながります。

休憩はとってください。

「休憩をとろう」と思って休憩をとってください。

「さあ! 休むぞ!! 休め、からだ!!!」

こんな感じです。

5分でもいいです。

できれば寝っ転がるぐらいの余裕が欲しいです。

歩いているとダメージを受けるのは脚だけではありません。

手も膨れます。

肩も腰も首も痛くなります。

両手が上げられなくなってきます。

全体を休めてください。

ただし寝っ転がる前と後にストレッチはやってください。

動いているのに何故か体は徐々に固まってきます。

ストレッチ→寝っ転がる→ストレッチ→歩き始める。

こんな感じです。

歩いている途中にわざと数歩膝を深く曲げるのもおすすめです。

時々休憩をとると余計に疲れる、あるいは足が重くなるので休憩は取らない方が良いという話を聞きます。

それは休憩取らなくていい強脚以上か、口だけ番長です。

我々は違います。

でも実際に休憩してから歩き始めると、足が重く感じたり、出だしが鈍くなっている事があります。

それは余計に疲れているのではなく、休憩ぐらいではカバーできないだけのダメージを受けているという事です。

歩きだすと元に戻る気がしますが、それは気が張っているからです。

休憩後歩き始めたときの感覚が、その時の実際の自分だと思ってください。

ゴールした後、強烈に体が痛み出します。

もし誰かが車で迎えに来てくれていたとしたら、

その車に乗り込めません。

気が張っていないからです。

自分が感じる以上のダメージをくらっているんです。

そして100キロのダメージは重なってゆきます。

50キロの地点では、50キロ分のダメージを受けています。

さらに60キロまで歩いたとしましょう、そこでは50キロの地点でのダメージに10キロ分のダメージが追加されます。

さらに10キロ歩いて70キロまで行くと、60キロ分のダメージにその10キロ分のダメージが追加されます。

全身にです。

休憩をとれば、体を手前の状態に戻せるんです。

90キロの地点で休憩をとったら、800メーター分ぐらいしか戻せないかもしれません。

でも、20キロの時点で十分に休憩をとると、17キロの地点まで体を戻せるかもしれないんです。

休憩はとってください。

制限が24時間であれば、24時間でゴールすればいいんです。

ゆっくりでいいんです。

我々は貧脚なんです。

後半です。

ただ前に歩くだけです。

小股で静かに歩き続けてください。

頭の中にあるのは、「疲れた」だけです。

脚は当然痛いし上半身も不自由になっています。

何かを落としたら痛みと戦いながら拾わなければなりません。

100キロ分立っていたわけですからね。

部分でいえば体のいたるところが痛いです。

暑いも寒いもあります。

何度も汗をかいたりそれが乾いたりで気持ち悪くなってます。

でも頭の中にあるのは「疲れた」

それだけです。

それでも歩かなければゴールできません。

歩くしかありません。

「会社で一番かわいい子が実は自分のことを好きで、ゴールで待っててくれてる」

そんなことを考えながら歩いてください。

「ものすごい美人が自分のゴールする姿に感動してつきあってくれる。」

こんなのでもいいです。

きっと現実は厳しいでしょうが、

それぐらいしかありません。

この時だけは夢を見ても構いません。

もう自分の実力は分かっているでしょう。

小股で静かに歩き続けてください。

一歩歩けば、一歩分ゴールに近づいています。

右足の次に、左足を出してください。

問題は、

考えることさえできなくなった時です。

休憩中に何も考えずにただ一点を見ている、

ふと気づくと何も考えていないで歩いていた、

暑い、ただ暑い、異常に暑い、

半死にです。

もうまともには歩いていません。

自分が感じる以上のダメージをくらっているんです。

それが直接体に出てきているんです。

限界を超えているんです。

半死にの人は、自分が半死にだと気づいていないでしょう。

でも自分が何も考えていないことに気がついた時、

あきらめてください。

それ以上は体を壊すだけです。

気狂いの遊びに真剣に取り組んではいけません。

もう一つ。

意識がしっかりしていても、まともに歩けていないとき、

時間の制限がやってきます。

距離の残りが20キロで、制限時間の残りが5時間だとします。

あなたは時速4キロ以上で歩いていますか?

体はスピードを上げられる状態ですか?

あきらめてください。

100キロのダメージは重なります。

リタイヤ経験豊富なだんえもんは知っています。

80キロの地点のダメージは、90キロの地点のダメージより少ないんです。

皆さん

気狂いの遊びに真剣に取り組んではいけません。

気狂いの遊びに真剣に取り組んで、

体を壊すようなことは絶対にしないでください。

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コメント

だんえもんさん!
いまさらながらこちらの投稿を読ませていただきました。
こちらの投稿を大会HPに掲載してもよろしいでしょうか?
なかなkパンチのある文章内容で私的には好きです。

NOBUさん
コメントありがとうございます。
こんなので良ければ使ってください。
ただし参加者は減るかもしれませんよ。
あと、
「キュウリには注意しろ」
を入れ忘れてました。

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